アートとビジネス |
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1 今日は2008年10月27日の日経MJの記事から。 「ガッチャマン」版画 見参 「東武百貨店池袋店」はアニメ制作会社「竜の子プロダクション」と組み、同社のアニメキャラクターの版画を期間限定で販売するという。 6階美術品売り場を会場に「ガッチャマン」「ヤッターマン」「キャシャーン」などのアニメ作品のオリジナル版画を販売する他、当時の作品資料やグッズなども展示。 版画は18,900円~39,900円と手ごろな価格帯を揃え、「大人のアニメファンの購入が見込める」と話す。 東武百貨店の真意は、勿論、版画を売ることだけではない。 日本百貨店協会の全国百貨店売上高概況によれば、世界的な景気後退のトレンドが明確になり、先行き不安による消費マインドの冷え込みが一層強まって、調査対象の全地区で前年実績を割り込むこととなった。 7か月連続で前年同月比マイナス。 どこも集客や売上に苦心している中、東武百貨店は人気作品を揃えて往年のアニメファンの集客や購買につなげていきたい構えだ。 以前、「大阪の百貨店が音楽を切り口にした顧客開拓に乗り出した」という記事を紹介した。 その中で最後にこう締めくくった。 「アート」、または「現代アート」という大きな括りでは限界があり、よりセグメントを細分化し、何かしらの特性で密度の高い集団を構成することができれば、集客効果を見越した企業側との連携も可能であることを示している。 自分のアート作品が、もしくは自分のギャラリーで扱っている作品が、どのような顧客層に訴求するのか、ここが明確になってくれば更なるビジネスチャンスが広がってくることだろう。 ■
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by hosodoa
| 2008-10-29 20:09
| ビジネス
---------------------------------------------------------------------------------------- 9月の日銀短観、景況感4期連続の悪化──景気後退色が一段と鮮明に (日経 2008年10月1日) 景気判断「停滞」で据え置き 10月日銀月報、設備投資は下方修正 (日経 2008年10月8日) ---------------------------------------------------------------------------------------- 日本経済は景気後退がより鮮明になってきているようです。 で、日本経済全体は厳しい状況ですが、アート業界の景気は一体どうなのでしょうか? 販売チャネルは百貨店に限定されますが、9月18日に公表された 「平成20年8月 全国百貨店売上高概況」 (日本百貨店協会) によると、全国で 「美術品・宝飾・貴金属」 の売上高は約256億円、前年比でなんと18ヶ月連続のマイナス。 上記は宝飾・貴金属が含まれ、美術品のみの数字ではありませんが、どうも景気は良くなさそうです。 10月1日の日経新聞に 「株安で資産価値目減り 縮む高額消費」 と題し、百貨店での美術品販売に関する記事が掲載されていました。 「売れ筋の価格帯が大幅に下がっている」 と話すのは百貨店 「大丸」 東京店の美術品担当者。 今年の売れ筋は20万~30万円の絵画で、昨春より10万円以上も低い値段だそうです。 また、3月~8月の美術品売上高が2割も落ち込んだというある百貨店の担当者は、その要因について 「株安などに影響されやすい中小企業経営者が顧客に多いのが痛い」 と話しています。 美術品の主な買い手である富裕層が買い控えをしている様子が伺えます。 ■
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by hosodoa
| 2008-10-11 13:08
| ビジネス
芸術系大学を卒業される方は、年間でだいたい数千~数万人ほどいらっしゃるのでしょうか。 そのうちギャラリストに見初められる人は一握り。 作品が売れる人は更に絞られるでしょう。 作品が中長期に渡って売れ続ける人となると、どのくらいの確率になるのでしょうか。 大多数の人たちにとっては非常に残念な結果で、とても厳しい競争環境にさらされています。 ビジネスでも、当然同じようなことが起こります。 市場投入しても、普及することなく消えていく製品・サービスは山のようにあります。 アメリカのアナリスト、ジェフリー・ムーアという人が考案した概念に「キャズム (Chasm:溝)」というものがあります。 製品・サービスを市場に投入してから(導入期)、売れ始めるまで(成長期)の間にある、製品・サービスに求められる品質の「ギャップ」を示します。 いかに画期的な製品・サービスであり、かつ、市場に投入されマニアックな消費者から高い評価を受けても、一般には普及しないという現象がよく見られます。 この現象を「キャズムを超えられなかった」と表現します。 いかにこの「キャズム」を超えるか? E.M.ロジャースという学者が「イノベーション普及学」という著書の中で、5つの普及要件を挙げています。 1. 相対優位性 今まで使っていたものと比べ、いかに優れているかが分かりやすいこと。 2. 両立性 当面は今まで使っていたものを捨てることなく、両立できること。 3. 複雑性 理解できないほどの複雑性を持っていないこと。逆に当たり前に見えすぎない程度に複雑であること。そのバランス。 4. 試行可能性 とりあえず、本格的な導入の前にプロトタイプやデモなどで効果を認識できること。自ら触ってみることができること。 5. 観察可能性 目に見えない効果ではなく、明らかに効率が上がるもしくは質が向上するなどの効果が観察・実感できること。 アートを上記普及要件に照らし合わせて考えてみましょう。 まずアートの特性上、「2. 両立性」と「4. 試行可能性」についてはクリアしているでしょう。 新たにアート作品を購入したからといって、これまでの作品を廃棄する必要はありません。両立は可能です。 また、購入する前に実物を確認することができます。 アーティストにとって重要なのは「1. 相対優位性」と「3. 複雑性」。 作品、もしくは作家の持つ世界観が、他と比較し抜きん出ている、もしくは独自のものであること。 かつ、模倣できないほどに複雑性を兼ね備えつつも、感覚的に理解されやすい分かりやすさがあること。 ギャラリストから見ると、おそらく最大の障壁となるのが「5. 観察可能性」になるのでしょう。 作品を購入した効果が「見える化」され、体感できること。 「5. 観察可能性」を担保することは非常に困難なことでしょうが、アプローチとして、例えば期待感や購入用途を軸にセグメンテーションを細かく切っていくことが考えられます。 消費者の期待は、各個人によって異なります。 ただ、同じような期待を持っている人たちをある程度の集団で括ることができれば、効率的に適切な打ち手を講じることができます。 勿論、普及要件をすべて満たしているからといって確実に売れ続けるとは限りませんが、上記のようなフレームワークを活用して次の行動のためのヒントを得ることは可能です。 考えるきっかけとして使ってみてはいかがでしょうか。 ■
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by hosodoa
| 2008-10-06 18:21
| ビジネス
2008年10月1日の日経MJの記事から。 「大阪の百貨店が音楽を切り口にした顧客開拓に乗り出した」という。 背景としては苦戦が続く大阪百貨店売り上げの中でメンズ服だけは好調である、2011年に大阪進出する三越伊勢丹への対抗措置として潜在顧客の囲い込みを急いでいる、ということがありそうだ。 面白いと感じた点は、メンズ服と音楽をそれぞれ一括りにせず、両者のセグメントをより明確にし、服のテイストと音楽のジャンルを一貫性ある組み合わせで提供している点。 例えば、地下1階から地上5階までの阪急百貨店メンズ館では、通常年代別に売り場を構成するところを、服のテイストで商品を括り各フロアを構成して、各フロアのターゲットが好みそうな音楽を演出する。 5階はいわゆる「お兄系」をはじめ最先端ファッションの「クールトレンドスタイル」として、その売り場の一角にDJブースを設置、クラブさながらの演出。 「ポロ ラルフローレン」や「ブルックスブラザーズ」などが出店している4階では、1950~70年代アメリカを演出するため、オールディーズバンドが往年の名曲を演奏。 今後も半年に一度の定例イベントにするそうだ。 近鉄百貨店の「Hoop(フープ)」は、週末、1階広場をストリートミュージシャンのライブ会場にして、集客を試みる。 これまで近鉄百貨店本店では30代以上をメーンの顧客層としていたが、手薄となっていたより若い層を取り込むために「Hoop(フープ)」を開業した。若者向けのブランドをそろえ、イベントで彼らを呼び込む狙い。そのイベントの一環として、演奏を希望するアマチュアミュージシャンの実力を判断した後、許可証を発行し、彼らにライブの機会を提供している。 共通していることは、音楽イベントで集まるであろう層が、各百貨店の狙うメーンの顧客層になっている点。 音楽だけではなく、アートについても同様だ。「アート」、または「現代アート」という大きな括りでは限界があり、よりセグメントを細分化し、何かしらの特性で密度の高い集団を構成することができれば、集客効果を見越した企業側との連携も可能であることを示している。 ■
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by hosodoa
| 2008-10-06 03:45
| ビジネス
というビジネスコンテストのお知らせ
私の勤めているスカイライト コンサルティングの宣伝。 20代の若い世代を対象とした、ビジネスプランコンテストです。 応募要件はこんな感じ。「個人」ではなくて、「グループ」限定というのがポイント。 * 2人以上6人以下のグループであること * 代表者の年齢が30歳未満(2008/1/1時点)であること * 原則、1年以内に首都圏で創業する意思があること * 起業後、本社所在地を3年間は首都圏から移転しないこと * 他の会社の役員でないこと * 代表者は、事業がスタートしたら、その事業に専念できること 代表者が20代であれば、他メンバーの年齢制限はありません。30代、40代でもOK!です。 最終選考をパスすると、起業資金が提供。 募集期間は2007年12月25日(月)まで。 詳細はこちら : 【起業チャレンジ2008】 ■
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by hosodoa
| 2007-11-11 22:00
| ビジネス
最近、私の同級生・同期など同世代の知人に増えてきました、転職した人、転職を望む人。
よく相談を受けます、「どうしたらよいと思う?」 「う~ん、じゃー、なんで転職したいの?」話を聞くと、まず出てくるのが【現職への不満】。給与、仕事の中身、経営方針や会社の成長性、人間関係などなど、人それぞれ。 なるほど、それはわかる。改善意欲・向上心がなければ、人間の成長もないなと。【職場を変える】という選択肢も当然あるだろう。私も最終的にその選択肢をとった。ただ、【現職への不満】からいきなり【職場を変える】に飛ぶ人、【職場を変える】という結論ありきで話を進める人、結構多いです。たいてい彼らは言います、「どうせ変わらない」し、「たぶん言っても無駄」だから。 「う~ん、どうなのだろう、職場のことはわからないけど、本当にそうなのかなぁ~」説明を受けても、納得感を得られるケースは多くない。 「次の職場」のことを聞くと、「まだ考えていない」。それは無鉄砲というもの。給与や会社の知名度・ブランドや規模に興味を向けてしまい、【本当にやりたいこと】という核心に触れられず転職活動を終えてしまう。 転職した人からは、「本当はこんなことしたかったわけじゃなかったのに・・・」 う~ん、こう言われることもある。 転職活動をしていたとき、非常に有益だったアドバイス。「いきなり色々なことを考えず、最初は3つの事だけを考えてください。1つ目は、【ありたい姿】を描いてください。2つ目は、【現在(いままでのキャリア)】を説明できるようにしてください。3つ目は、【ありたい姿にたどり着くために、現在足りないもの】を挙げていってください」 この黄金の三角形を、無理のないロジックで描ききれたとき、不運な転職を減らすことができるでしょう。 ■
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by hosodoa
| 2006-06-04 02:40
| ビジネス
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